水上バスの撤去問題について

 本年一月、水上バスの運航会社である海洋商船株式会社が事実上倒産し、水上バスの再開は困難な状況と聞いております。
 また、困ったことに、海洋商船株式会社は三隻の船を秋ヶ瀬桟橋に残したまま、一向に片づけないという事態に至り、そのため県において法的な手段をとり、強制的に撤去を図ったと伺っております。
 これまでの経緯を踏まえ、県が会社に代わって撤去するよりほか方策はなかったのか、また海洋商船株式会社に対する桟橋の使用許可は適切であったのか、県が撤去に要した費用の額を含め、総合政策部長にお伺いいたします。


中村 一巖総合政策部長  荒川水上バスを運行しておりました海洋商船株式会社は、平成六年四月以降、秋ヶ瀬から葛西臨海公園などのルートで本格営業運航を行ってまいりました。
 しかし、平成十五年一月十五日、多額の負債を抱え、秋ヶ瀬桟橋に船舶三隻を残したまま営業停止に至り、事実上の倒産状態となりました。
 船舶を放置したままでは、荒川増水時に船舶が流されて、橋脚などの施設を損壊する危険な事態が懸念されることから、再三にわたり船舶撤去を申し入れてまいりましたが、撤去への動きが見られないため、四月二十二日、さいたま地方裁判所への撤去を求める仮処分命令の申立てを行いました。
 会社側は全面的に非を認めるものの、資力がなく、会社による撤去が困難であったことから、事件の長期化に伴う県の費用負担増を避けるため、また荒川の増水期前に早急な対応が必要であったことから、同裁判所からの和解勧告に基づき和解を受け入れることといたしました。
 船舶三隻のうち二隻は引き取り手が現れ、いまだ引き取り手のない一隻を県が費用約七十万円を立て替えて撤去したものでございます。
 桟橋の使用許可につきましては、海洋商船株式会社が国土交通省から海上運送法に基づく旅客定期航路事業の許可を受け、特に事故もなく、安全な運航を続け、県への桟橋使用料の未払いもなかったことから、県においても継続して桟橋の使用を許可してまいりました。
 使用許可は適切であったと認識しておりますが、今後は桟橋の長期使用許可を申し出る者がいる場合などには、会社の資力、信用力等を十分調査するなど、審査体制の強化を図ることといたします。